認知症高齢者の心理が理解できると、認知症介護の悩みが解決する!

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「認知症高齢者って、いったい何を考えているの・・・。」
「何を言っても通じないと思ったら、突然怒り出すし・・・。」
「もう毎日、わけがわからないことばかり!」

このような、
ひどい物忘れや、理解することができない行動など、
認知症介護を続けるうえで、介護者さんにとっての最上級のストレスは、
認知症高齢者が行う、理解できない行動や言動ではないでしょうか。

「毎日、毎日、同じことばっかり聞いてきて!
「何度言ったらわかるの?
「ごはんはさっき食べたばかりですよ!」

このような、私たち健常者には理解できない認知症の症状には、
その時その時の、認知症高齢者の心理が、
実は密接に関係していることをご存知でしょうか?

例えば
朝から何度も何度も、今日の日付を確かめてくる
「・・・今日は〇月〇日で、〇曜日かね・・・。」

このようなことを、何度も何度も確認してくるとき、
認知症高齢者の心理状態は、いったいどのようなものだと思いますか?

この時点では、すぐに答えは出ないと思いますが、
この心理状態を理解することができると、
認知症介護でのストレスを大きく軽減することもできます。

では、ここからは、認知症高齢者の心理を、
どのように理解すればよいのか?

心理状態を理解することで、
どのように認知症介護の負担が軽減できるのか?

具体例も交えながら、詳しく解説していきます。

 

 

目次
1.step1:何度何度も同じことを聞いてくる・・
2.step2:相手の訴えは否定しない
3
.step3:何度言ってもすぐ忘れるなら、〇〇を使う。
4.
step4:「〇〇が無くなった!」と騒ぐ
4
1.物忘れの真相心理
4
2.認知症高齢者と物忘れの関係と対策
5.まとめ

 

 

 

1.step1:何度何度も同じことを聞いてくる・・・

毎日決まったように、
同じことを何度も何度も確かめてくる。

「・・・今日は〇月〇日?」
「今日は、〇〇する日だった?」

毎日同じことを、
何度も何度も確認してくる認知症高齢者の心理状態は、
どのようなものなのか?

もし、この人が、若いころ、とても生真面目だった人で、
毎日決まった時間に家を出て、
会社と家の往復を、何十年も続けてきた人だった。

本人は、
今でも、会社勤めをしていると思っている。

でも、カレンダーに書かれている、
今日の日付がわからない・・・。

「今日は、会社に行く日なのか?それとも日曜日なのか?」
今日は休んで良い日?
会社に行く日では?

でも、正解が見つからない・・・。
どうしてよいかわからない。
不安でいっぱい。

こんな心理状態にある認知症高齢者に、
介護者さんはどのように接すればよいでしょうか。

 

2.step2:相手の訴えは否定しない。

「・・・今日は〇月〇日で、〇曜日かね・・・。」

こんなことを、何度も何度も聞いてくる。
不安な表情で、毎日のように同じことを訴えてくる。

では、このような心理状態にある認知症高齢者に対して、
介護者さんはどのように接すれば良いのでしょうか。

例えば、
「何を言ってるの?会社なんて、とっくに退職したでしょ!」

こんな返答をされた、
認知症高齢者は、どのような感情を持つと思いますか?

「会社を退職した?」
「そんなはずは無い!俺は昨日も会社に行っている!」

このように、混乱に拍車がかかるかもしれません。

だって、本人は、今も会社勤めをしていると、
本気で思っているのですから。

そんな本人に、
「会社なんて、とっくに辞めているでしょ!」なんて言ったって、
こちらの言葉が通じるわけがありません。

では、こんな風に返答したらどうなるか。
「今日は会社がお休みの日ですよ。」
「毎日頑張ってるんだから、今日ぐらいのんびりしてくださいよ。」

すると、
「今日は休んで良い日なのか。」
「明日からまたがんばろう。」

自分の想いを、
否定されること無く、受けとめてもらえた。

今日はたまたま、会社に行く日なのか、休んで良い日なのか、
ちょっとわからなくなっただけ。

「自分は間違っていなかった。」と確認できたことで、
心の安定を取り戻してくれるかもしれません。

このように、言動の裏に隠れている、
認知症高齢者の心理を少しでも理解することで、
認知症介護の負担を軽減できるようになります。

 

 

 

3.step3:何度言ってもすぐ忘れるなら、〇〇を使う。

今日の日付や、予定などがわからなくなって、
「今日は何の日だ?」
「今度病院に行くのは、今日?明日?」

病院に通う日や、近所の集まりに行く日など、
毎月決まった予定なのに、
それがわからなくなってしまった。

カレンダーにも、しっかり予定を書いてあるのに、
それすらも理解できなくなっている。

このようなとき、
認知症高齢者の心理はどのようなものだと思いますか?

1つ、例を上げます。

あなたは、クイズ番組を観ています。

テレビで出題された、
クイズの答えを考えています。

でも、答えが出できそうで出てこない。

あ行から、わ行まで、
順番に、思いつく限りの言葉を頭の中で並べてみたけど、
どうしても答えになる言葉が出てこない・・・。

頭の中はモヤモヤして、なんだか気持ちが悪い。

こんな気分になりませんか?

私たちですら、こんな心理状態になるのですから、
これが、認知症高齢者だったら・・・。

毎月行っている場所であることはわかっているし、
そこに行っている場面は思い出すことができるけど、

前回、何曜日の何時にそこに行ったのか思い出せない。

だから、次に、
いつ、その場所へ行けばよいのかわからない。

頭の中がモヤモヤする。
思い出したくても思い出せない。

このような心理状態かもしれません。

では、このような心理状態にある認知症高齢者に対して、
介護者さんはどのように接すれば良いと思いますか?

「今日は何の日だ?」このように訴えてきたら、
その都度に、優しくていねいに正解を伝える。

これが大正解なのですが、
毎回毎回、同じことに付き合う介護者さんは、
正直、たまったものではありません。

では、どうするか?

用事がある日の、先日、または当日の朝に、
紙に書いて渡してあげるのです。

メモで構いませんから、
「今日は、病院に行く日ですから、〇時に〇〇病院に行ってください。」
「今日は〇時に、集会場に集まる日ですよ。」

当日であれば、手渡ししてあげて、
前日であれば、本人が一番目にする場所に貼っておいてあげる。

本人が不安になることがわかっているのなら、
先回りして、伝えてあげる。

これが、認知症高齢者の不安を解消するコツです。

これは、認知症介護の基本でもある、
“相手に安心を与える介護„にも通じます。

認知症高齢者は、
いつも不安な感情をいだいています。

過去の記憶がどんどん消えていく自分と毎日葛藤しながら生きています。

ですから、相手が認知高齢者であっても、
相手の不安を理解して、安心させてあげること。

相手の顔を見て、相手の反応を確かめて、理解してもらえたか?
本当にわかってもらえたのか?

認知症高齢者の心理を理解する上で、基本中の基本は、
「相手の不安な感情を自分に置き換えて、相手をいかに安心させてあげることができるか。」

これは、とても大切なことですから、
ここで、ぜひ覚えておいてほしいと思います。

この時、注意点が1つあります。

メモで伝えてあげるのはいいのですが、先回りして複数の予定を、
たくさんメモに書いて、部屋の至るところに貼る方がいますが、
これはNGです。

認知症高齢者は、
複数の情報を、頭で整理することが最も苦手です。

伝えてあげるときには、
基本、1つの情報をゆっくり伝える。

これを鉄則としてください。

 

4.step4:「〇〇が無くなった!」と騒ぐ

「財布が無くなった!」
「保険証が見つからない!」
「・・・あれが見つからない・・・。」

認知症高齢者に多くみられる認知症の症状に1つに、
予告なしに突然始まる、物忘れの訴えがあります。

真夜中に、隣の部屋から何かゴソゴソ物音がするので、
こっそり様子を見にいってみたら・・・。

「なぁ、昨日タンスにしまったはずの財布が見つからないんだよ・・・。」

それを見た介護者さんからすれば、
「なんで、真夜中に財布を探さなければいけないの?」
「明日じゃダメなんですか!」となります。

介護者さんにとっては、全く理解不可能なこの言動にも、
本人にとっては、探さなければいけないとても深い理由があるのです。

では、そのとても深い理由とは・・・。

そして、そのとても理由の裏に隠れている、
認知症高齢者の心理とはどのようなものでしょうか。

 

 

4-1.物忘れの真相心理

物忘れが進んでしまった、認知症高齢者であっても、
プライドや羞恥心はしっかりと残されています。

ですから、いつも身近においてあるはずのものや、お気に入りの品が見つからないとき、
若いころであれば、すぐに思い出せたのに、
「最近、すぐに忘れるようになった・・・。」
「昨日のことすら思い出せないときもある・・・。」

こんな自分を、恥じてしまう方もいます。

すぐに忘れてしまう、情けない自分を見られたくない。
こんなこと、恥ずかしくて人に頼めない。

だから必死になって、
自分で、どこに置いたか忘れてしまった〇〇を、何とか探そうとします。

これも、認知症高齢者の心理では、特徴的な症状の1つです。

でも、探すのなら、明るい昼間に探せば良いのに、
なんで夜中にゴソゴソ探し出すの?

このように思われると思います。

なぜ、明るい昼間ではなく夜中なのか?

そこには、認知症高齢者の心理と深く結びついた、
とても深い理由があるのです。

そして、
そんな言動を取っている認知症高齢者を見たら、
介護者さんは、どんな対応をすれば良いと思いますか?

 

 

4-2.認知症高齢者と物忘れの関係と対策

羞恥心などから、
必死になって自分で探そうとするのはわかるけど、
なんで、夜中になって探し出すの?ですが、

これには、認知症高齢者特有の、
2つの心理が関係しています。

1つ目は、先ほどからお伝えしている羞恥心です。
「物忘れが進んだ自分を見られたくない。」
「恥ずかしい。」

このような感情を抱いているからこそ、
家族が寝たころを狙って、夜中にコソコソと行動を始めるのです。

2つ目は、
「こんなことでは、どんどんボケが進んでしまう!」
「こんなことで人の世話になりたくない。」という、
焦りの感情が、真夜中に突然思い出したように、
見つからなくなってしまったものを探し出すという、突発的な行動に駆り立てるのです。

では認知症高齢者が、
焦りと不安が入り混じった2つの感情を抱きながら、
必死になって、見つからなくなったものを探しているとき、
介護者さんがとるべき行動はどうすればよいと思いますか?

まず、絶対にNGな対応からお伝えします。

 

1・否定しないこと。
「なんでこんな夜中にゴソゴソやっているの!」
このように相手の行動を、頭ごなしに否定すると、

「そんなこと、こっちの勝手だ!」
「お前も一緒に探せ!」
このように攻撃的になってしまうケースが多くみられます。

 

2・叱らないこと
「いい加減にしてよ!」
「さっきからうるさいのよ!」
相手の行動を頭ごなしに叱ることで、

「・・・ごめんなさい・・・。」
「最近、ますますボケできたみたい・・・。」
このように、負の感情をいだいてしまい、
生きる気力も失ってしまうケースもあります。

攻撃的になってしまうと、その対応に日々苦慮することとなりますし、
気力を失ってしまえば、最悪の場合、寝たきり高齢者になってしまって、
さらに介護の負担が増えることになるかもしれません。

では次に、正解の例を発表します。

 

1・面倒くさいと思わずに、まずは相手の言い分を聞いてあげること。

認知症高齢者が、強い興奮状態にある場合であれば、
相手の感情を鎮める効果もありますし、
負の感情をいだき、気力を失った状態であるのなら、
相手の感情を、一時的にでも安定させることができるかもしれません。

 

2・面倒でも相手の行動に付き合ってあげること。

そして、相手の気持ちが安定してきたころを見計らって、
まず、一緒になって探してみること。

面倒かもしれませんが、
認知症介護の基本は、“急がば回れ”が鉄則です。

面倒だと思って探すこともせず、うまく寝かしつけた。

こんな風に思っても、かなりの高確率で、
また同じことがそう遠くない日に起こります。

まず、一緒になって探してあげて見つけてあげること。

相手の欲求を満たしてあげて、
気持ちよく寝かしつけましょう。

 

3・見つけた場所はメモで記録しておく。

見つけた場所はかならず覚えておくことも鉄則です。

一度起こったことは、
その後、何度も起こるのが認知症高齢者の特徴です。

その都度、一から探していては、
介護者さんも身が持ちません。

ですから、これも面倒と思わずに、
みつけた場所をメモなどにして覚えておく。

しまい忘れる場所も、だいたい数パターンですから、
ある程度のデータがそろってしまえば、探す負担も軽くなりますので、
みつけた場所を覚えておくことも、認知症介護の負担を軽減するコツです。

 

 

 

5.まとめ

認知症高齢者の心理を、
ひと言で説明することはとても難しいことです。

自分で片づけたものを、どこにしまったか忘れてしまう。

数日後の予定がわからなくなる。

ひどいときは、
本人も、今何を聞くつもりだったのか忘れてしまう。

日々このような、認知症の症状に振り回される、
介護者さんのストレスは何たいていのものではありません。

ですが、私たちにはとうてい理解できない、
認知症高齢者の言動も、その時、その時に感じている、
認知量高齢者の心理を少しでも理解することができると、
相手の取る行動が理解することができ、介護者の接する態度にも変化が現れます。

その時々、
認知症高齢者の取る行動が、
ただ、意味不明の行動ではないこと。

そして、その言動の裏には、
不安や焦り、その他、様々な感情と心理があるということ。

ここまでお伝えてきたことを通じて、
認知症高齢者の心理を少しでもご理解いただければ幸いです。

 

 

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