ベッドから車椅子への介助が誰でも楽に簡単にできる実践テクニック!

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日々、介護に従事されている方にとって、
1人では車椅子へ移乗できない高齢者さんを、
起床時や食事、入浴のたびに、ベッドから車椅子へ移乗させる介助は、
とても負担の大きな介助だと思います。

この、車椅子へ移乗する介助では、誤った方法を続けると、
介護者が腰や背中を痛める原因ともなりますし、
ベッドから車椅子へ移譲する際の、転落事故などの原因ともなります。

では、ここからは、筆者が10年以上にわたり、
特別養護老人ホームなどで培った、
介護者には、できるだけ楽で簡単で負担が少なく、
高齢者さんには、事故やケガが無く、安全に車椅子へ移譲してもらうための、
移乗介助実践テクニックを詳しく解説していきます。

 

 

 

 

1.車椅子へ移乗する前にこれだけは絶対に忘れてはダメ!

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

ベッドから車椅子へ移乗介助をする時には、
介助を行う前に、必ず準備をしておいてほしいことがあります。

ですが、なぜ準備が必要なのか?

それは、このちょっとした準備を怠ったために、
ベッドからの転落事故が起きたり、
介護者さんが無理な介護を行った結果、
腰痛などを発症する原因ともなることがあるからです。

では、ここからは、車椅子へ移乗介助をする前に、
どんな準備をしなければならないのか?
なぜ、その準備が必要なのか?

動画や画像解説も交えながら詳しく解説していきます。

 

1-1.車椅子をベッドに横付けする角度がとても重要です

ベッドに座っている高齢者さんを、車椅子へ移乗してもらうとき、
ここで重要になるのが、ベッドのどの位置に車いすを横付けしているか?

これが、移乗介助をする前の、
最も重要な前準備になります。

ベッドに腰かけている高齢者さんから、
離れすぎていてもダメですし、かといって、近すぎてもいけません。

では、ベッドのどの位置に車椅子を横付けすれば良いのか?

それは、ベッドと車椅子の角度が、
30度の角度の位置にあるのがベストです。

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

なぜ、30度なのか?

ですが、この位置に車いすを横付けすると、
ベッドに腰かけている高齢者さんにとって、
お尻を移動する距離が短くて済むからなのです。

座っている高齢者さんから、移乗する車椅子の距離がなるべく近くにあれば、
お尻を動かす負担も少なくて済みますし、
立ち上がりの介助を行う介助者さんにとっても、
負担が少なく済むのが、この30度の角度なのです。

 

1-2.移乗する前に車椅子のブレーキは絶対に確認してください!

ベッドから車椅子への移乗する際の事故で、
最も多い事故原因となるのが、
移乗する前に、車椅子のブレーキをかけ忘れていた。

これが事故原因の大多数を占めます。

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

ベッドから車椅子へ移乗した際に、
車椅子のブレーキがかかっていなかったために、
車椅子のシートから床に転落した。

座ってもらおうとして、お尻を車いすのシートに下ろそうとしたが、
車椅子が動いてしまって、そのまま床に転落した。

ベッドから車椅子へ移乗する前に、
ブレーキがしっかり掛かっていることを確認しなかったために、
このような事故が多く発生しています。

ベッドの横に車いすを付けたら、移乗する前には、
車いすのブレーキが左右しっかりと掛かっていること。

これを絶対に忘れずに確認してください。

 

1-3.車椅子の足置きは、左右必ず開いておくこと!

車椅子をベッドに横付けする位置も、
30度の位置で確認した。

車椅子の左右のブレーキも、
しっかりと掛かっていることが確認できた。

では、早速、車椅子へ移ってもらう。
と行きたいところですが、
まだ、大事な前準備が1つ残っています。

それは、車椅子に乗ってもらったとき、足を置いてもらう場所、
これを、フットレストと言いますが、
ベッドから車椅子へ移乗する際、このフットレストに足を引っかけて、
転倒するといった事故が多く発生しています。

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

車椅子のブレーキがしっかりと掛かっていても、
座ってもらうときになって、フットレストに足を引っかけて転倒した。

このような事故を起こさないためにも、

車椅子のフットレスト(足を置く場所)は、
しっかり左右に開いているか、
乗り移る前には必ず確認してください。

 

 

 

 

2.前準備ができたら、いよいよ移乗介助の解説です!

ここまで、ベッドから車椅子へ移乗する前の、
大切な前準備について解説してきました。

いよいよここからは、介護者にとっていかに楽に負担なく介助ができ、
介護される側にとっては、安全に苦痛なく、
介助を行うためのテクニックについて、
わかりやすく実践的に詳しく解説していきます。

 

2-1.まずは、ベッドから立ち上がってもらうまでの7つの手順を解説します

では、ここから、
車椅子へ移乗する前の動作である、
ベッドから立ち上がってもらうまでの動作について解説していきます。

1.介護される人の両足の底面が、床にしっかりとついていることを確認する。
2.腰かけている人のお尻を少しだけ、手前にずらしてもらう。
3.介護者の左右の手で、お尻を手前に引くような動作で行うと楽に行えます。
4.車椅子をベッドの横30度の位置に横付けする。
5.車椅子の左右ブレーキが掛かっていることを確認する。
6.フットレスト(足置き)が左右にしっかりと開いていることを確認する。
7.介護者の肩につかまってもらい、立ち上がってもらう。
※立ち上がってもらったとき、介護者の足を相手の足の間に入れてください。

立ち上がった向きから見て、右側に車椅子がある時には、
介護者の左足を相手の足の間に入れ、車椅子へ移乗するために向きを変える際に、
右足を後ろに引きながら方向転換します。

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

立ち上がった向きから見て、左側に車椅子がある時には、
介護者の右足を相手の足の間に入れ、
車椅子へ移乗するために向きを変えるときには、
左足を後ろに引きながら方向転換します。
※この時介護者の両手は、相手の背中、もしくは腰骨を支えるようにしてください。
間違っても、相手のズボンを引き上げる、ベルトをつかんで持ち上げる等はNGです!

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

以上7つが立ち上がるまでの動作についての解説になります。

 

2-2.次は立ちあがり、座る向きに方法転換するまでの手順です

立ち上がりができたら、
次に、座る車椅子の方向に身体の向きを変えてもらいます。

1.立ち上がったときに相手の足の間に入れていた介護者の足と、
相手の足の間に入れていない足の位置を確認します。

※立ち上がってもらったときには、
介護者の足を必ず相手の足の間に入れてください。

※立ち上がった向きから見て、右側に車椅子がある時には、
介護者の左足を相手の足の間に入れ、
車椅子へ移乗するために向きを変える際に、右足を後ろに引きながら方向転換します。

※立ち上がった向きから見て、左側に車椅子がある時には、
介護者の右足を相手の足の間に入れ、
車椅子へ移乗するために向きを変えるときには、左足を後ろに引きながら方向転換します。

2.向きを変えることを相手に伝える。

※相手のこころの準備ができていないうちに、
いきなり向きを変える動作を行うと、これも転倒の原因となります。

3.相手の両手が、介護者の肩にしっかりと掛かっているか確認する。

※向きを変えたとき、相手の両手が下がったままだと、
車椅子に座る際、手をぶつけてケガをする原因ともなります。

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

4.介護者の両手は相手の腰に回し、相手の両足の間に入れた足と逆の足を回る軸にしながら、
ゆっくりと、相手の身体の向きを車椅子側に方向転換する。

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【出典:diamondbookspr】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE
【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術より参照】

※立ち上がってもらったときには、
介護者の足を必ず相手の足の間に入れてください。

※立ち上がった向きから見て、右側に車椅子がある時には、
介護者の左足を相手の足の間に入れ、
車椅子へ移乗するために向きを変える際に、右足を後ろに引きながら方向転換します。

※立ち上がった向きから見て、左側に車椅子がある時には、
介護者の右足を相手の足の間に入れ、
車椅子へ移乗するために向きを変えるときには、
左足を後ろに引きながら方向転換します。

以上4つが、
立ち上がってから方向転換するまでの手順になります。

この方向転換で最も大切なポイントは、
介護者の足を、回る際の軸にして回るために、
立ち上がったときに、軸足にならない足を先に相手の両足に入れておき、
方向転換するときには、両足に入れていない足を軸にして方向転換する。

この2つのポイントが、身体の向きを変える際に、
最も重要な手順になりますので、
立ち上がってから、車椅子へ方向転換をするときは、
この2つの手順を必ず意識して、安全な介助を行ってください。

これは余談ですが、まれに、立ち上がりが出来たとたんに、
いきなり座る動作に移る介護者さんがいますが、
これはとても危険な介護行為なので、絶対に止めてください!

なぜなら、立ち上がってもらった直後では、
両足にしっかりと力が入っていないことが多く、
立っている姿勢も不安定な状態が多くみられます。

この不安定な状態からいきなり身体の向きを変えたとき、
両足に力が入っていないときであれば、最悪、転倒事故を招きかねませんので、
立ち上がった状態からいきなり座る動作に移るのは、
絶対に止めてください!

 

2-3.いよいよ車椅子へ座る動作の解説に入ります

立ち上がってもらい、
相手の両足の間に介護者さんの足も入れた。

相手の両足に入っていない側の足を軸にして、
身体の向きも変えることができた。

ここまでできたら、
いよいよ、車椅子に座ってもらう動作に入ります。

座ってもらうときの動作は、
以下の手順でおこなってください。

1.相手と車いすの距離をもう一度確認してください。

※相手の腰を下ろした位置に車いすの座面があることを、
必ず確認してください。

2.車椅子との距離が確認できたら、座る相手の姿勢に合わせて、
介護者さんもゆっくりと腰を下ろしながら、車椅子に座ってもらってください。

※この時、介護者さんが座る相手の位置に合わせて、
ゆっくりと腰を下ろすと、介護者さんの腰への負担が軽くなります。

※座る相手の両手に握る力がある場合には、
車椅子のアームサポート(肘を置く場所)を握ってもらいながら、
ゆっくりと腰を下ろしてもらうと、相手の負担も軽くなります。

3.車椅子に座ってもらったら、相手の腰の位置を確認します

 ※座った位置が、前かがみになっていると、
この時点でも、前向きに転倒する原因になりますので、
車椅子の背当てに、相手の背中がしっかりと当たっていることを、必ず確認してください。

4.座った姿勢が不十分であれば、介護者さんが相手の後ろに回り、
相手の脇の下から両手を入れて、相手の胸の前で両手をつかみ、相手の身体を後ろに引きます。

※相手の両手にマヒ等があって、両手をつかめない場合には、
相手の脇の下から入れた介護者の両手を、相手のおなかの前で組んで、
ゆっくりと相手の身体を後ろに引いてあげてください。

以上4つが、方向転換してから、
車椅子に座ってもらうまでの手順になります。

このとき、最も大切なポイントが、
座る際に、相手の身体の位置に合わせて、
介護者さんも腰をゆっくりと下ろしておくこと。

この動作を行うことで、
介護者さんの腰にかかる負担を大きく軽減できます。

また、座る相手にとっても、
介護者の身体の位置が、座る直前まで、自分の目の前にあるので、
安心して介助を受けることができるといったメリットがあります。

※ここまで解説してきた、ベッドから車椅子までの介助について、
さらに詳しく解説している動画をご紹介します。

【移乗介助(ベッド→車イス)プロに学ぶ安全・快適な介護術】
https://youtu.be/_x5SErJWVZE

 

 

 

 

 

 

3.移乗介助がとても楽になる車椅子がある!

ここまで、移乗介助の動作全般について解説してきましたが、
ここからは、移乗介助を行うときに、
とても便利な機能がついている車椅子について、
解説していきたいと思います。

 

31.車椅子の肘あげ機能があると、移乗介助がとても楽になる!

ベッドから車椅子に移乗する際、
車椅子の肘を乗せる場所(アームサポート)に相手がぶつからないよう、
注意する必要があります。

ですが、この肘を乗せる場所(アームサポート)が可動すると、
移乗介助がとても楽になります。

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【出典:duskinhealthrent】
https://youtu.be/HC_4uwNVcaE
【車いす自走式室内タイプこまわりくん20(低床)車いすより参照】

この車椅子を、肘上げタイプの車いすと言って、
介護保険のレンタルの対象にもなっているので、
1か月数百円でレンタルすることもできます。

左右のアームサポートを簡単に挙げられるので、
ベッドの真横に車いすを付けたまま、移乗介助ができます。

また、車椅子をベッドに密着することもでき、移乗する距離も短く済むので、
介護者さんにとっても、利用される方にとっても、
負担が少なく、安全に移乗介助ができる便利な車椅子です。

 

3-2.自動ブレーキ機能がある車椅子をご存じですか?

ベッドから車椅子へ移乗する際に起こる、
介護中に多く発生する事故に、
車椅子のブレーキをかけ忘れたことによる、転倒事故があります。

このブレーキの掛け忘れを、未然に、自動で防いでくれる、
とても便利な機能を持った車椅子があります。

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【出典:duskinhealthrent】
https://youtu.be/HC_4uwNVcaE
【車いす自走式立ち止まり君シリーズ車いすより参照】

この車椅子の名称は、自走式立ち止まり君と言い、
介護保険のレンタルの対象にもなっている車椅子です。

この車椅子のブレーキ機能は、
利用する方立ち上がると、車椅子に装備された、
自動ブレーキ機能が作動し、車椅子が勝手に動くことを防いでくれます。

もちろん、通常のブレーキレバーもついているので、
停止する際や、立ち上がる際に、左右のブレーキを使用することもできます。

もしもの際の、
転倒予防にはとても便利な機能がついた車椅子でしょう。

 

 

 

 

4.ベッドから車椅子への移乗介助について、まとめます

ここまで、ベッドから車椅子への移乗介助について、
介護者さんにとって、楽に安全に、簡単に行える介助方法について、
高齢者さんにとっても、負担が少なく、安全に移乗してもらえる方法について、
できるだけわかりやすく解説を行ってきました。

今回お伝えしてきた介助方法は、
私が過去に、特別養護老人ホームなどで行ってきた現場のテクニックを、
介護の未経験者さんでも理解できるように、できるだけ詳しく解説してみました。

ここでお伝えした内容が、
日々、在宅で介護されている方にとって、
少しでも介護の負担を軽くすることができれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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